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2023.08.03
その他

涼暖‐りょうだんー

涼暖‐りょうだんー


今回は、弊社R+houseで標準仕様にしている、第一種換気システム澄家-sumika-に床下エアコンを加えた、全館空調システム「涼暖‐りょうだん‐」について書こうと思います。

第一種換気 マーベックス社 澄家-sumika-についてはこちら

「涼暖‐りょうだん‐」は、
床下エアコンだけだと、冷たい空気の方が重いため、冷房が効きにくいというデメリットがありますが、
澄家の給気口部分に送風ファン付ガラリを設けることで、強制的に床上に空気を吹き上げ、
効率よく空気を循環させることで全館空調を可能にしたシステムです。

「全館空調」とは、家の中の空気を循環させて、家全体を冷暖房したり、24時間換気を行うシステムのことです。
部屋ごとに冷暖するエアコンなどと比較して、洗面所、トイレ、脱衣、ランドリーなど、家の中を隅々まで一定の温度に保ち、家中を快適な温度に調整することができます。



先日、東大阪市にあるマーベックス社の快適住宅研究館という、「涼暖ーりょうだんー」の実験棟に行ってまいりました。
こちらでは、涼暖のしくみを見ることや体感でき、各部屋を温度計で計測することで研究・開発をされています。


実際に見てみて、涼暖のメリット・デメリットや他の全館空調システムと違う点をまとめたいと思います。


・初期導入費用が低い
他のメーカーの全館空調では150万円~300万円くらいかかることが多いようです。涼暖の場合、弊社では澄家が標準仕様なので+40万円程度+床下エアコン2台分の費用なので、コストを抑えられます。
他メーカーの中には、毎年メンテナンス費用が掛かるものもあるそうです。

・ランニングコストが低い
涼暖で床下エアコンとして取り付けるものは、1階14畳程度で2階は6畳用程度が多いようです。そのため電気代も他の全館空調に比べ抑えられるようです。
2022年の研究館の電気代は、夏は7000円前後、冬は13000円前後だったそうです。稼働しっぱなしでこの金額は、安いと思います。

・空調がダクトレス
1階は1階床と基礎の間を。2階は、2階床と1階天井の間を利用することで、ダクトを使わず空間を利用し空調を周すことができます。
ダクトのメンテナンスがなく、効率よく冷暖房を周せますが、エアコンのフィルターには埃がたまりやすいそうで、掃除の頻度は通常より多くなるそうです。ただ、エアコンの上部の空気取り込み部に市販のフィルターを貼ってお手入れしやすくしてもいいようです。

・建具の工夫
扉や壁に空気が循環しやすくするための、ガラリやスリットが必要になります。
これにより、プライバシー性は低くなります。

・エアコンが床面にあることで 
見た目的に床下エアコンを隠す目隠しを設置する必要があります。TV台の一部やベンチとして設けることが多いです。そういった場所が必要にはなりますが、造作で作ることで目立ちにくく、通常の壁面にあるような存在感はなくなります。
また、床下にあることでお手入れがしやすくなります。

・2階に設置のエアコンは隠ぺい配管になる
床下エアコンは、建物の中央付近に設置するため、2階のエアコンは隠ぺい配管となります。そのため、メンテナンスへの配慮が必要になります。平屋の場合は、その必要がないためとてもおすすめです。

・送風ファンの音が風量をあげるとうるさい
送風ファンは、各場所で風量の調整ができるのはメリットですが、レベルを上げすぎるとうるさかったです。

・リスク回避
一体型の全館空調の場合、壊れたら空調も24時間換気システムも止まってしまいますが、エアコンと24時間換気が別物のため、そのリスクを回避できます。

・ワイヤードリモコン
床下エアコンは、室内よりも床下温度が高くなります。エアコン本体に室温センサーがついている為、室内が暖まっていなくても、床下が暖まらないようにオプションのワイヤードリモコンを推奨します。



メリット・デメリットいろいろありますが、全館空調を採用したい方にとっては、費用を抑えメンテナンス性もいいと思います。
特に平屋にはもってこいですね!
興味のある方は、お気軽にご相談ください。


中垣