BLOG

ブログ

2023.06.21
HIROGALIE
R+house

耐震について

耐震について

今回は、大切な家族を守り続け、安心して住み続けるためにも重要な『耐震』について書こうと思います。


よく聞く耐震性能の目安として、耐震等級というフレーズが出てきますよね。

耐震等級は以下の3段階に分けられます。

耐震等級1:建築基準法で規定している耐震性能
耐震等級2:建築基準法で規定している耐震性能の1.25倍の耐震性能
耐震等級3:建築基準法で規定している耐震性能の1.50倍の耐震性能


耐震等級1は最低基準のため、
シミュレーションによると震度7程度の地震が一度来たら、人の命は守るが建物は傾いたり損傷があり、すぐに逃げ出さないといけないようなレベルだそうです。
耐震等級3は、熊本の地震でも証明されましたが、震度7程度の地震が2度きても命を守るだけじゃなく大きな損傷がなく、住み続けることが可能です。


耐震等級はわかりやすい目安で、等級だけで比較されがちですが、
実際に重要なのは、その計算(安全性の確認方法)をどのようにしたのかが大事なんです。
計算方法は複数あり、建築基準法 仕様規定、品確法 性能表示制度(耐震等級計算)、建築基準法 構造計算(許容応力度計算)などがあります。

・建築基準法 仕様規定
壁量計算・壁配置・N値計算を検討する。全ての木造住宅において必要で、耐震等級1をクリアする基準。最低基準。

・品確法 性能表示制度(耐震等級・耐風等級など)
”建築基準法仕様規定”の計算に加え、積雪の考慮・準耐力壁考慮・床倍率・横架材の検討・基礎の設計まで検討する。耐震等級は1~3を証明することができ、長期優良住宅、性能評価住宅等の審査基準となる。

・建築基準法 構造計算(許容応力度計算)
建物が地震や風でどのように揺れるか、柱や梁や基礎などの部材一つ一つにかかる力をシミュレーションし、安全性が担保できるまで分析・検討を重ね、部材の大きさの根拠を正しく計算したもの。”建築基準法仕様規定”や”品確法性能表示制度”より詳細な計算になります。耐震等級は1~3を証明することができ、長期優良住宅、性能評価住宅等の審査基準となる。
木造3階建て以上、延床満席500㎡を超える建物には必ず必要な計算になります。

中垣工務店ではこの”構造計算”を全棟で行い、耐震等級3を取得しています。


構造計算が詳細な計算で安全性のレベルが高く、仕様規定が簡易計算で安全性のレベルは低めになります。
計算方法が違えば、同じ耐震等級3でも安全性のレベルが違ってきます。


耐震等級3相当??
こういった記載がある場合があります。
仕様規定では壁量計算・壁配置・N値計算など壁量に関係する設計がメインで、部材や基礎など建物全体での安全性確認をしていないため耐震等級1はあっても、耐震等級2、3は存在しません。
ですが必要壁量に対して存在壁量が1.50倍ある計画とし、単純に倍率だけの判断で耐震等級3相当と記載しているところがあります。



私たちは、構造計算による耐震等級3の住宅であることが、
大切な家族を守り、安心・安全で長く住み続けることができると思っています。
おうちづくりの参考になれば幸いです。


中垣